


乳癌診療のガイドラインは、日本乳癌学会によるものが出版され、患者向けのものも発刊されています。
しかし、その内容は欧米の治験に基づいたもので、日本での治療成績に基づくものではありません。
このため、これら欧米のエビデンスに基づくガイドラインが治療成績の 大きく異なる本邦の乳癌に適応できるのかについての検証はありません(日本の治療成績のほうがかなり良好)。また、ガイドラインはしばしば変更され、以前の内容と矛盾する部分も出てきたため、最近ではかなり曖昧な表現になってきています。また最近では、遺伝子発現解析に基づくサブタイプ別の治療ガイドラインが発表されています。ただ、サブタイプ分類が予後の予測には有用である事は証明されていますが、これに基づく治療選択が予後を改善するというエビデンスはありません。
米国のガイドラインはインターネット上で閲覧可能で、
米国のNCCN<http://www.nccn.org/>、ASCO<http://asco.org/>などのガイドラインが有名です。また2年毎のSt. Gallen expert consensus meeting(ザンクトガレ国際専門家会議)の推奨指針も専門医によく利用されています。2009年度と2011年度のものをわかりやすく改変して掲載しましたが、2011年度のものは曖昧表現が多く、2007年や2009年度のガイドラインの方が使いやすいのも事実です。

